自動車用熱可塑プラスチック部品の欠陥を解析する方法
熱可塑プラスチック部品は破損することがあり、それが起こった時は部品欠陥の原因を探し出すことが極めて重要です。
その後、その欠陥原因を排除することが優先されることになります。 射出成型熱可塑プラスチック部品の欠陥原因の解析には、材料科学、製造法や分析装置における卓越した専門レベルが求められます。欠陥が発生する可能性のある工程には様々なものがあります。誤用や不可抗力の使用条件から設計ミス、成形の問題、応力、過負荷や劣化まで様々な可能性があります。
熱分析装置は欠陥解析のための強力なツールです。ここでは、熱分析技術とそれらが欠陥解析で答えることができる疑問について簡単に紹介します。
示差走査熱量測定
示差走査熱量計 DSC 214 Polyma
・ 異なる材料で汚染されていましたか?
・ サプライヤーはユーザーの熱可塑プラスチック部品用の正しい材料組成を提供しましたか?
・ 結晶化度はどうですか?後結晶化の可能性はありませんか?
熱重量分析
示差走査熱量計 TG 209 Libraシリーズ
・ フィラー、可塑剤や改質剤を正しい量で充填されていますか?
・ 使用温度に耐えるために熱的に安定していましたか?
・ 吸湿していましたか?
熱機械分析
・ 使用温度でその寸法を変えましたか?
・ 成形された部品内で残留応力が有りましたか?
動的熱機械分析
動的粘弾性測定 DMA 242 E Artemis
・ 使用温度で同じ機械特性を持っていましたか?
・ 予測したよりも速く劣化しましたか?
・ 液体との相互作用で、その機械特性を失っていませんか?
これらの幾つかの疑問は、欠陥解析において、熱分析装置が答えることのできる幅広い様々な疑問の簡単な概要を提供します。
https://ta-netzsch.com/how-to-analyze-automotive-thermoplastic-parts-for-failure
この記事はNETZSCH Thermal Analysis Blogを翻訳・一部改変したものを掲載しています。