示差走査熱量測定 (DSC)

示差走査熱量計 (DSC)は、温度を一定のプログラムによって変化または保持させながら、試料と基準物質の温度差を温度または時間の関数として測定する方法になり、固体や液体の相転移温度や熱量(エンタルピー)の変化を測定する装置です。

熱流束型DSCは加熱炉、ヒートシンク、熱抵抗から構成されており、試料および基準物質への熱の出入りは熱抵抗を介してヒートシンクと行われます。DSCでは決まった熱の経路の温度差を計測し、温度差は単位時間あたりの熱エネルギーに比例することから、熱エネルギーを求めることができます。

また熱流束型DSCはヒートシンクを有していることから、DTAと比べてベースラインが安定しており、定量性のあるデータを得ることができます。

 

ネッチ・ジャパンでは-180℃~1700℃ (DTAは2000℃まで)の広い温度範囲に対応した以下の4種類のDSCをご用意しております。

DSC 300 Caliris Classic 示差走査熱量計

DSC 300 Caliris Classic
示差走査熱量計

【特長】DSC 300 Caliris Classicは、使いやすく、堅牢で、正確で、日常使用に最適化されています。
初心者から経験豊富なユーザーまで、様々な要件に合わせてご使用頂けます。

【仕様】温度範囲:-170℃~600℃
加熱・冷却速度:0.001K/min~100K/min
自動サンプルチェンジャー (ASC):最大 20 個のサンプルとリファレンス、オプション

DSC 300 Caliris  Supreme & Select 示差走査熱量計

DSC 300 Caliris Supreme & Select
示差走査熱量計

【特長】モジュール設計 – 使用目的の必要性に応じて装置構成を変更可能
同種のDSC装置では初となる、着脱交換式の加熱炉センサーモジュールを採用しました。

【仕様】温度範囲:-180~750℃ ※モジュールによる
加熱・冷却速度:0.001~500℃/min
DSC感度:3.5µV/mW
比熱精度:±2.5%以下

DSC 3500 Sirius 示差走査熱量計

DSC 3500 Sirius
示差走査熱量計

【特長】非常に優れたベースラインの安定性により固体・液体、有機・無機を問わず、幅広いサンプルのDSC評価が可能です。また省スペース設計によりどのような環境にも適応します。

【仕様】温度範囲:-170℃~600℃
DSC感度:3.5μV/mW
比熱測定制度:±3%以下
ベースライン安定性:±10μW以下

DSC 214 Polyma 示差走査熱量計

DSC 214 Polyma
示差走査熱量計

【特長】最高500℃/minの昇降温速度に対応した熱流束型DSC。熱流束型の特徴を生かしたまま、従来測定できなかった等温結晶化の評価も可能です。

【仕様】温度範囲:-170℃~600℃
加熱/冷却速度:0.001 K/min~500 K/min
DSC感度:3.5μV/mW

DSC 404 F1 Pegasus 高温示差走査熱量計

DSC 404 F1 Pegasus
高温示差走査熱量計

【特長】-150~2000℃までの温度域をカバーし、最高1400℃までの比熱測定にも対応。また酸化しやすい材料でも酸化をさせずに正確なエンタルピー評価を可能にします。

【仕様】温度範囲:-150℃~2000℃
DSC感度:16μV/mW
比熱測定精度:±2.5%(1400℃ max.)

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