「知られざるガリバー」に学ぶサバイバル

2024.07.05

こんにちは。ネッチ・ジャパンの篠田です。
弊社は6月が期末でして、7月はSelbにあるドイツの本社に参りまして、お白洲で一年の成果の申し開きをするのが慣例です。結果によっては、「打ち首」にもなり得ますが、お客様のご愛顧と社員の皆様の頑張りのおかげで、今年もどうやら「無罪放免」となりそうです。映画「七人の侍」の名セリフ「また生き残ったな」とドイツでつぶやくことでしょう。Ich have wieder ueberlebt.
いや、そんな格好の良いものではなく、Netflix配信のドラマ「今際の国のアリス」みたいなものです。カードの番号(予算)も毎年上がって行きますし。

 
労働法で手厚く立場が保護されている社員と異なり、外資系の雇われ社長の立場なんて吹けば飛ぶようなものです(笑)
それはさておき。NETZSCHグループは、弊社が属するA&T(Analyzing&Testing)ビジネスユニット、つまり熱分析装置を扱う部門と、G&D(Grinding & Dispersion)、粉砕機を扱う部門、P&S(Pump & Systems)、モーノポンプを扱う部門の三つの部門から構成されます。その中で、P&Sが最も歴史が古く、最大規模です。

 
 ポンプというと、普通、ロータリーポンプやスクロールポンプ、TMP、DP、醤油チュルチュル(灯油ポンプ、ドクター中松の発明という説が流布されているが真相は定かではない)が思い浮かびます。しかし、モーノポンプはそういうものではなく、一軸偏心ねじポンプ、アルキメデスポンプを高度に改良したもの、というイメージが合うのではないかと思います。液体、スラリー、粉体、固体、何でもいけます。

 
 日本では、兵神装備株式会社様がダントツのシェアを持っておりまして、同社はNETZSCH社と長く深い関係があるのです。つい最近、テレビ東京「知られざるガリバー」で兵神装備株式会社様が取り上げられておりました。(先月6月22日放送)
白状しますと、モーノポンプのことはあまり良く解っていなかったのですが、今さらながら、そうだったのか、という感じです、NETZSCHさん、ごめんなさい。

 
その中で、市田邦洋社長の、「世の中の流れに、ちょっとずつ適応していくことによって、シフトしながら成長してきた」というお言葉は大変含蓄が深いと思います。聞き逃してしまいがちですが、世の中にあるモノの流れ、と言い換えると、何かモノをみたとき、これを(モーノポンプで)流してみるニーズがあるか、適応するにあたってどのような改良が必要か、そのような思考が習慣としてできあがっているはずで、それをたゆみなく積み重ねていくことで現在の発展があると(僭越ながら)思うのです。

 
 ネッチ社で近年レオメータを取り扱い始めて流体力学の勉強にも興味を持ち始めたこともありますが、そういう目で回りのモノを眺めてみると大変面白い。粘性の高いものを大量に長距離搬送するニーズはないか、少量でも、厳密に一定量を吐出するニーズはないか。モーノポンプ式歯磨きチューブ、手回し式で、いつも一定量の歯磨きペーストがでてきますが、これは高価すぎてギフトにしかならない、そもそも一定量出てきて嬉しいか?南鳥島海底の、レアアースリッチの泥を海上に吐出できないか、いやこれは、どうせだれかやっていますよね。そのうち弊社のキャピラリーリオメータを、差動式モーノポンプに変更したいと言って、本社の失笑を買うかも知れませんので、しろうとの妄想はこれくらいで。。

 
それはさておき、市田社長が最後におっしゃられておられるように、「期待されているところを、もう一歩超える、そうすると感動に変わる」というのは、ネッチ・ジャパンも常に、目指さなければいけないと思うのです。ネッチ社の仕事を初めて25年になりますが、当時から比べて日本での仕事の規模は十倍以上になりました。その著しい成長の過程では、多くのお客様の「感動」があったように記憶しています。そうでなければ、リーズナブルな国産品に太刀打ちできるはずがない。初心忘るるべからず、です。

 

「知られざるガリバー」を元ネタにブログを書きなさい、というのが弊社のマーテティング担当者の今回の指令だったのですが、クリアできたでしょうか?

 

今後ともネッチ・ジャパンを宜しくお願い申し上げます。

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