壁の外へ
こんにちは、ネッチ・ジャパンの篠田です。長かったコロナ禍もほぼ終息し、展示会や学会、海外との交流も活気を帯びて参りました。わが社でも、海外出張の予定が入っている社員も大分いるようです。やはり、日本に閉じこもっていないで、外に出ていくのは良いことだと思います。
私の最近のマイブームは、「進撃の巨人」のアニメ鑑賞でシーズン1から家族で見直しています。実は、会社のある場所に単行本もおいてあるのですが、あまりに残酷なので途中で挫折しておりました。ところがアニメは実に良くできていて見られます。100年間破られなかった高い防壁に守られた都市が、ある日超大型な巨人に門を破られて、住民がどんどん巨人達に食べられていく話ですが、都市には駐屯兵団というのがいて、壁の外へと巨人の謎を解くために壁外へと調査に行きます。そのたびに何割か食われて帰ってくるのですが、壁内に閉じこもっていないで、外に出ていくのは良いことだと思います。夏にMeta Quest 2用のVRソフトが出るそうなので待ち遠しいです。
もう一つのマイブームは、覚えたてのLabVIEWで、会社にあるいろいろな機器を動かして見ることで、開発と称して自宅にオシロやFGやパルスレーザー、移動ステーやコントローラを持帰って楽しんでいました。ところが一通り動かせるようになったところで、コロナが収束したようなので、そろそろ返さなければならないかも知れません。
弊社は、熱分析メーカーですので、何といっても温度制御が基本です。社員教育用に温度制御のミニマムセットをつないでLabVIEWで動かしているのがこれです。
温度コントローラは理化工業製で、SSDで制御していますが、注目して頂きたいのが加熱炉です。実はこれは以前NanoTR用に開発した室温~300℃の加熱炉なのですが、光学測定用なので、透過測定も反射測定も可能で、放熱板とファンで冷却しているヒートシンクに、本体をヒートパイプで接続していますので、外部からの冷却ユニットを必要としない優れものです。これでdifferential だったらもっと良かったのですが。その直後に、NanoTR用に真空タイトな500℃バージョンを開発してしまったので、公式な商品としては短命に終わりましたが、おそらくこれだけ欲しいという方もいらっしゃると思います。(販売しておりません)
LabVIEWのプログラミングですが、理化工業製コントローラはRKC通信というものを採用していて、そのポーリングとセレクティングのVIさえ理解していれば、あとは何とかなります。実は社員教育以外に、これを使った試していることがあるのですが、これについてはまた。温度制御って深いなあと思います。アプリケーションによって、最適なシステムの熱的慣性も変わってくると思います。最近NETZSCHで出しましたDSC300Calirisは、測定モジュール(センサー+加熱炉など)をユーザーが交換することができて、その点を良く考えており画期的だと思います。還暦もあと数年に迫る中、社員のレベルアップをしつつ開発にも口を出すというのは大変ですが(社員が)何とかより良い製品を世に出せればと思います。
今後ともネッチ・ジャパンを宜しくお願い申し上げます。