EPLEXOR Series動的粘弾性測定装置
高精度にしか出来ない高荷重測定
EPLEXORR High-Force DMTA Series
特徴
- 静的荷重はサーボモーター、動的荷重は新開発モーターと、2つのドライブを使用する事で高性能・高荷重測定が可能。最大6000N の静的荷重に加え、最大±6000N の動的荷重を与えられます。
- 2つのモーターを使用する世界初の” W ドライブ” システムにより、±6000Nの動的荷重と0.01μmオーダーの高精度な変位制御を両立。静的ドライブを使用した引張試験やタッキネス測定も可能。
- 荷重の検出精度を高めるために交換式センサーを採用。0.01μmの変位制御とあいまって、高荷重のアプリケーションから数10μm薄膜フィルムやファイバーの測定も容易に行えます。
- オートサンプラーもラインナップされております。
サンプルホルダー
圧縮
引張(フィルム)
引張(繊維状)
三点曲げ
非対称三点曲げ
四点曲げ
引張・液浸
せん断
デュアルカンチ
レバー
DMTA+DEAの
同時分析
仕様
※表は横にスクロールできます。
型式 | EPLEXORR25N | EPLEXORR100N | EPLEXORR150N | EPLEXORR500N |
---|---|---|---|---|
変調荷重範囲 | ±25N (50N)* | ±100N (200N)* | ±150N (300N)* | ±500N (1000N)* |
一定荷重範囲 | 150N | 150N オプション仕様:1500N |
150N オプション仕様:1500N |
150N オプション仕様:1500N |
動的ひずみ | ±1.5mm (3mm)* | ±1.5mm (3mm)* | ±1.5mm (3mm)* オプション仕様: ±3mm(6mm)* |
±1.5mm (3mm)* オプション仕様: ±3mm(12mm)* |
静的変位 | ~ 60mm | ~ 60mm | ~ 60mm | ~ 60mm |
周波数範囲 | 0.001 ~ 100Hz オプション仕様: 0.0001 ~ 200Hz |
0.001 ~ 100Hz オプション仕様: 0.0001 ~ 200Hz |
0.001 ~ 100Hz オプション仕様: 0.0001 ~ 200Hz |
0.001 ~ 100Hz オプション仕様: 0.0001 ~ 200Hz |
温度 | 室温 ~ 500℃ オプション仕様**: -160 ~ 500℃, 室温 ~ 1000℃/1500℃ |
室温 ~ 500℃ オプション仕様**: -160 ~ 500℃, 室温 ~ 1000℃/1500℃ |
室温 ~ 500℃ オプション仕様**: -160 ~ 500℃, 室温 ~ 1000℃/1500℃ |
室温 ~ 500℃ オプション仕様**: -160 ~ 500℃, 室温 ~ 1000℃/1500℃ |
HYGROMATORR | 湿度:5 ~ 95%rH; 温度:5 ~ 95℃ |
湿度:5 ~ 95%rH; 温度:5 ~ 95℃ |
湿度:5 ~ 95%rH; 温度:5 ~ 95℃ |
湿度:5 ~ 95%rH; 温度:5 ~ 95℃ |
UV アクセサリー | オプション | オプション | オプション | オプション |
- * ピーク値(ピーク to ピーク)
- ** オプション最大温度は、1000℃ または 1500℃。旧機種の EPLEXORR にも装備可能
アプリケーション
データ
SBRのガラス転移測定


図はカーボンブラックを配合したSBRと配合していないSBRの複素弾性率E*と損失正接tanδの温度依存性を示したグラフです。
カーボンブラックを配合していないSBRの複素弾性率E*はガラス転移の前後で約3000MPaから5MPa以下まで減少しているのに対し、カーボンブラックを配合しているSBRはガラス転移以降約2倍の値を取ります。
ゴムサンプルはガラス転移前では非常に硬く、サンプルを変形させるには高荷重をかける必要があります。直径10mmほどの大きいゴムサンプルの高荷重圧縮測定はネッチのEPLEXORR 500 Nで測定することができます。
ニッケルチタン形状記憶合金の高荷重引張り測定
図はニッケルチタン形状記憶ワイヤーの複素弾性率E*と損失正接tanδの温度依存性を示したグラフです。温度上昇に伴い、形状記憶合金は金属固有の温度(100℃)でマルテンサイトからオーステナイトへの変態が見られます。この温度で急激な複素弾性率E*の増加と損失正接tanδの減少が観察されました。(昇温速度:3℃/min, 周波数:10Hz,引張)
石英ガラスの高温測定
EPLEXORは1500℃までの高温測定に対応した世界で最初のDMAです。図は幅5mm × 厚み2mm × 長さ30mmのそれぞれ異なる石英ガラスを測定した結果です。高温における損失正接tanδの値はサンプル間で大きく異なっていることが分かります。(昇温速度:2℃/min, 周波数:1Hz, 非対称3点曲げ)